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ペインクリニック外科の紹介

1.ペインクリニックとは

ペインクリニックでは、痛みの治療を専門に行います。日常生活でよく経験する腰や肩の痛み、頭痛や神経痛、関節痛、顔や手足の痛み、全身の痛みやしびれだけではなく、通常の痛み止めでは効かないような慢性的な痛みや難治性の痛み、帯状疱疹による痛みなどを治療していきます。

 痛みの治療には薬物療法、各種ブロックやリハビリテーション、手術など選択肢はいろいろありますが、ペインクリニックでは内服治療を基本に、硬膜外ブロックや各種ブロックを併用して治療を行っていきます。神経ブロックやトリガーポイントブロックは安全かつ確実に行うために、超音波装置(エコー)を使いながら行います。

2.ペインクリニックであつかう疾患

  • 帯状疱疹関連痛(帯状疱疹による痛み、帯状疱疹後神経痛)

  • 頸部痛(頸椎椎間板ヘルニア・頸椎症性神経根症など)

  • 腰下肢痛(椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、坐骨神経痛など)

  • 腰椎術後の腰下肢痛など

  • 肩関節痛(五十肩、肩関節周囲炎)

  • 外傷後の慢性痛

  • 三叉神経痛

  • 末梢血流障害による痛み(閉塞性動脈硬化症、バージャー病)

  • 脳梗塞後の痛み

  • がんによる痛み

3.治療法

a.薬物療法
 症状に応じて非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェン、鎮痛補助薬などを単剤、または組み合わせて使用します。内服薬は人によって効き方が違うため、また副作用が出にくい少量から始めていくため、最初の1-2週間は効果が得られにくい事があります。

b.神経ブロック
 ペインクリニックでは、神経ブロックを安全かつ確実に行うために、超音波装置(エコー)を使いながら行います。
 エコーを使用することで、神経、穿刺するブロック針や使用した局所麻酔薬の広がりを可視化することができます。
 ブロックする場所は、痛みの場所によって変わります。頸や肩・手などが痛ければ腕神経叢ブロックを、大腿の裏側やふくらはぎ

c.トリガーポイントブロック(筋膜リリース・Fasciaリリース・Hydroリリース)
 トリガーポイントブロックは、筋筋膜性疼痛症候群が原因の肩こりや腰痛、首の寝違えなどによく効きます。
 神経ブロックと同様に、トリガーポイントブロックも安全かつ確実に行うために、超音波装置(エコー)を使いながら行います。

 最初に、痛みの原因となっている発痛点(トリガーポイント)を、触診とエコーを使って探し出します。トリガーポイント付近の筋膜は、癒着(引っ付くこと)していることが多く、エコーでは、高輝度(白く)見えることが多いです。トリガーポイントを見つけたら、エコーをみながらブロックを行い、筋膜の癒着を剥離していきます。剥離時には、強い痛みを伴うことがありますので、その場合は遠慮せずおっしゃってください。
 症状によっては、何箇所かブロックが必要になることがあります。

 

d.硬膜外ブロック
 硬膜外ブロックは背中から行う注射で、脊椎(背骨)の中にある脊髄のすぐ近くの硬膜外腔という場所に局所麻酔薬をいれて、痛みを軽くする方法です。
 外来で行う単回硬膜外ブロックと入院して行う持続硬膜外ブロックがあります。
 帯状疱疹関連痛や頸部痛・腰下肢痛に行います。
 単回硬膜外ブロックは外来で行うことができますが、1時間ほど安静時間が必要になります。

 

e.神経根ブロック
 神経根ブロックは、椎間孔を通って脊柱管外に出た脊髄神経の根元で行うブロックです。
 頸部痛・腰下肢痛に行います。
 超音波ガイド下に行う頸部神経根ブロックと透視下に行う腰部神経根ブロックを行っています。必要に応じて超音波と透視を組み合わせて行うこともあります。

 

f.脊髄刺激療法(SCS)
 脊髄に微弱な電気を流すことで難治性の痛みを緩和する方法です。
 神経障害性疼痛や虚血痛などに対して有効です。脊髄刺激療法は痛みを和らげるためのものであり、痛みの原因を取り除く根本的な治療ではありません。
 脊椎(背骨)の中にある脊髄のすぐ近くの硬膜外腔という場所に、金属製のリード(刺激電極)をいれて、脊髄を電気で刺激します。痛い部位に合わせて、リードをいれて電気刺激を行います。

4.帯状疱疹について(帯状疱疹ワクチンの項目も参照ください)

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で、とても強い痛みを伴う疾患です。

皮膚科で診断されることが多いかと思いますが、その後痛みの軽減が少ない場合は、ペインクリニックを受診してください。                        

5.担当医

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